| 2019年05月20日 |  | 31 |
第7話「原住者」
「本艦はマグメル2区上空に入りました」
『魔のオクタゴン』
「大丈夫ですよ。行方不明になる機体が多いのは事実ですが、スカイホエール改は無敵です」
「このスカイホエール改は世界最高額、かつ最強の武装ヘリコプター。価格は50億エスク。全面マグメル産の特殊材料でコーティングされているので心配は一切いりません。我々に任せてください」
『そうだといいんだけど』
（フッ。事故が多いのには理由がある。その理由を解明し手に入れれば、極星社の利益に。しかし、お嬢さんがついてくるとは誤算だったが…）
「うわ！」
『な…なに？』
「何が起きた？」
「地上から何らかの攻撃を受けました」
『えっ？』
「何だと！」
「対象は確認できず」
「うわー！」
「何とかしろ！」
「はっ」
「よし」
「うわあ…どうした？」
「分かりません。ですが操縦不能です」
「はあ？」
「エンジン出力正常。コントロール系統オール･グリーン。ですがコントロールが一切効きません」
「なに！そんなバカな話があるか！」
「で…ですが」
『キャー！』
「うわー」
「ああっ！」
「コントロール不能！コントロール不能！」
「何とかしろ！何とかしろと言ってるだろ！」
『ああ…』
「うわー！」
『うーん』
『これは？』
『マシュマロです』
『おやつにしては時間があれだね？』
『おやつじゃありません。お昼ご飯です』
『じゃあおやつは？』
『マシュマロです』
『安く大量に売ってたので買い占めたのです。だから主食になりました』
『返品すべきじゃないか？』
『おいしいものがたくさんあるのはいいことです』
『まっ、ゼロらしいというか何というか』
『それにうちにはお金がありません。マシュマロを買うしかなかったんですよ』
『はむ』
『んっ、ナイスキャッチです』
『ちなみに今日の晩ご飯は？』
『マシュマロです』
『だよね…』
『あっお客様ですよご主人』
『朝ご飯は…』
『ご主人！』
『あっ』
『よく会うねお客さん』
「その節は大変お世話になりました」
『で、今日はどんな用件で？』
「実はエミリアがマグメルで行方不明になりまして…」
『今度は逆？忙しい親子だなあ』
『あっ、その場所は…』
「そうです。エミリアはこの“魔のオクタゴン”と呼ばれるエリアで遭難したのです。どうか力をお貸しいただけないでしょうか？」
「因又さん」
『深入りしすぎたね』
「うっ…」
『ただ遭難したわけじゃないんでしょ？』
「未知の生命体に攻撃され、スカイホエールごと不時着しました」
『マグメルには何がいても不思議じゃない。おかしいことなんて1つもない』
「因又さん…もしかしてマグメルには我々の知らない生命体が…」
『報酬は前回の倍ね』
「えっ？」
『あんたたちはマグメルのことを知らなすぎる。知らないのに知った気でいる。だからこうなる』
「よく似ている」
『え？』
「拾因さんに」
『えっ…』
「ハハ…いえ、深い意味はありません。ただ因又さんと話していたらふと彼のことを思い出しまして。元気ですか？彼は」
『さあ…』
「えっ？」
『お客さん』
「はい」
『気が変わった。報酬は前回の3倍で』
「えっ！？そ…そんな！」
『のんびりしてていいの？娘さんは行方不明なんでしょ？』
「うう…分かりました。よろしくお願いします」
『それじゃ足りません』
「ん？」
『いやゼロ。さすがに4倍は吹っかけすぎだと…』
「ん？」
『全部食べていってください』
『おお。そ…そうだ。残すのは許さない』
「お嬢さん、おやめください！外は危険です」
『こうしていてもらちが明かないでしょう？』
「それはそうですが…」
『そのつもりならもうとっくに襲ってきてるはず。何か他に目的があるのよ』
「ですが、お嬢さんの身に何かあったら私が…あっお嬢さん！」
『ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…』
（こんな奥地に人が？）
『ああ…』
『ゼロは先行して現地に入ってて』
『了解です！』
『おそらく彼らの仕業だと思う』
「やはり…」
『ご主人！おなかがすいたら食べてください。おなかがすかなくても食べてください』
「うっ…もう結構」
『あ…ああ分かった』
「お嬢さん！エミリアお嬢さん！あっ、エミリアお嬢さん。ご無事で何よりです。朗報です。間もなく救援部隊がやってきます」
『えっ？』
「なに、大丈夫です。一個大隊で来ますので打ち落とされることはまずありえません」
『あっ…』
「おお因又さん。我々が着く頃にはもう終わっているかもしれません。極星社の空挺団が救出に向かっているそうです」
『そう。それはお気の毒さま』
「えっ？いったいそれはどういう…」
『まあ着いてみれば分かるよ』
「来ましたよ。我が社が誇る最強の空挺団が…えっ？」
「ああ…」
『あっ』
「あっ！」
「全滅…そんなバカな！」
『ゼロ、どうだった？』
『はい。やはりご主人の予想どおり“エリン”です』
「エリン？何ですかそれは」
『これ』
「こ…これは」
「せ…戦闘配置！」
『オーウェンスさん？』
「エリンだ。エリンに間違いない！」
『エリン？』
「マグメルの原住民です。お嬢さんは邪魔しないでください！」
『あっ』
『あっ、お嬢さん！』
「原住民ですか」
『ああ』
「ま…まさか。いや当然その可能性は十分考えられたはずだ」
『言ったでしょ？マグメルには何がいても不思議じゃないって。お客さん、最初から知ってたんでしょ？』
「えっ…」
『インのことを知ってたくらいなんだから』
「あっ…んん…」
『ご主人！目標の機体を確認。エリンの生息圏に不時着しています』
『あっ。残念ながら胸の大きい女は無事です。はむはむ』
『娘さんは無事みたいだよ』
「ほ…本当ですか？よかった」
『ただし、これ以上あいつを刺激しなきゃだけど』
「あっ…オーウェンス」
『ダメ！攻撃しちゃダメ』
「ここは危険です！お嬢さん下がってください」
『あの子は武器が嫌いなだけで…』
「出たぞ！」
「あっ…」
「撃て！」
『ダメ！あっ…』
「あっ！」
「ぐわっ」
「あっ…」
『ああっ』
「ああっ…」
「うわっ！」
「ああっ！」
「退却！退却ですお嬢さん！」
『ん？』
『ご主人！地上から狙われています』
『えっ？どうしてだろ。あっ、もしかして武器持ってる？』
「あ…ああもちろん。護身用としてね」
『あーあ』
『ご主人！』
『行くよ』
「えっ…どこへ？」
『外へ！』
「わっ…」
「うわあー！」
『ヘリ、買ってね』
「えっ…？」
（彼らの存在がほとんど知られていないのはなぜ？それは大きな力が彼らを覆い隠しているから）
（でもマグメルに深く関わった人たちは知っている。彼らの圧倒的な力と恐ろしさを）
（マグメルの原生種族、原住者“エリン”。彼らが何者なのか、誰も知らない）
（しかし人類はすでにマグメルで30種類を超えるエリンたちと遭遇してきた）
（エリンたちは皆、人類を超越する天賦の力を持っている）
（ある者は巨獣に変身し、ある者は空を歩き、ある者は電撃や毒を放つ）
（さまざまなエリンたちだが、彼らには2つの共通点がある）
（1つは人類と比較的近い容姿を持つこと）
（そして2つ目は、人類と同じかそれ以上の知能を持つこと）
『あっ、おーい！』
「エミリア！」
『パパ！』
「エミリア」
「博士！」
『あっ…パパ、違うの。あの子は悪くない。きっと武器が嫌いなだけなの』
「分かってる。因又さんに任せるんだ」
『えっ？』
『やあ。君とは初対面だよね？』
『斬新な握手だ』
『因又！』
『やっぱり速いね』
『格闘は向こうに分があるな。では…』
「ヘッ…ラクター」
『フッ』
『ご主人、何だか楽しそう』
『ダメよ因又！やめて！』
「エミリアやめるんだ」
「ラクター」
『チェックメート』
『因又！』
『ラロラ～。エミリア久しぶり』
『因又。助けてくれてありがとう。でもエリンは敵じゃなかったと思うの』
『うん。知ってるよ』
『エリンは武器が嫌いなだけなの。だから殺すことは…』
『うん。だから殺してないよ』
『え？』
「ううっ…失礼、これは…」
『そう。マシュマロだよ』
『えー？』
「アー…ウマイ！」
『そう。おいしいんですよ！なのにご主人は…』
『負けていられません！はむ…はむ…はむ…』
『俺は敵じゃない。分かってくれたかな』
「ワタシタチハ…シズカニクラシタイ…ダケダ」
『邪魔したね。ここには二度と来ないよ』
「アハッ」
「さすが拾因の弟子。エリンを説得してしまった」
「博士！お嬢さん！」
『二度と来ないって約束したからね。破ったら敵に回すのはエリンだけじゃないよ』
「ええっ」
「因又さん。2度も助けていただきましたし、料金とは別に何かお礼を差し上げたいのですが」
『そうだね。ヘリと…あとはマシュマロ以外なら何でもいいよ。えっなになに？』
『そうです！ご主人よりカエルたちの方がよーく分かってます』
『えー！？』
『ウフフフ』
「わ…私も当分マシュマロは」
『だよねぇ』
『男は黙々と銃の手入れをしていた。年季の入ったカウンター。誰も座る予定のないテーブル席。白い花が心地よさそうに風に揺れていた。男は黙々と銃の手入れをしていた。花びらが1枚空を舞い、そして地面に落ちた』
『次回“老人と珈琲畑”見るべきです』
つぶやきボタン…
プリンの次はマシュマロ
そして第2話ぶりの見知ったキャラが続々
相変わらずラクター以外は役に立たない…
エリンをすぐに説得せずに戦ったのは楽しみたかったから？
さすがに今回は工場作ってもらわなかったかｗ
そして第2話ぶりの見知ったキャラが続々
相変わらずラクター以外は役に立たない…
エリンをすぐに説得せずに戦ったのは楽しみたかったから？
さすがに今回は工場作ってもらわなかったかｗ
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群青のマグメル 7話 感想
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コメント…2019年春アニメについて
-
- 2019年05月20日 08:36
- ID:QuxcOXsP0 >>返信コメ
- こんなアニメあったんだね
-
- 2019年05月20日 08:38
- ID:Jvd249Br0 >>返信コメ
- ちゃんともらうものもらうのが大陸アニメって感じだな。日本だと意地でもタダ働きにすることが多いから。
-
- 2019年05月20日 08:48
- ID:VW1h9Kmg0 >>返信コメ
- 记得看喔
-
- 2019年05月20日 09:58
- ID:9ersjTQJ0
>>返信コメ - ええやん
-
- 2019年05月20日 11:01
- ID:iXDLa9ec0 >>返信コメ
- コメント数少な
-
- 2019年05月20日 13:28
- ID:IAHti.gs0 >>返信コメ
- >>4
ああ。毎週見てるよ。
そして毎週、この鶏肋な感じを味わっている。
-
- 2019年05月20日 13:51
- ID:20KX.Zx.0 >>返信コメ
- エミリアの父親理解もあるし娘想いだし、いい父親だねえ
-
- 2019年05月20日 17:14
- ID:8FhQZiKs0 >>返信コメ
- これせいぜい4話くらいでやる話だろ…クールの折り返しだからもうちょっと話動いてほしかった
作画もますます怪しくなってきてる
原作はもっと違うんでしょ…？
-
- 2019年05月20日 21:48
- ID:.nhzrzZr0 >>返信コメ
- マシュマロは溶かしてからが本番なんだぜ
-
- 2019年05月20日 22:04
- ID:h7Ua0DpK0 >>返信コメ
- これ完全にオリジナル路線で行くのかね？
原作だとなんかドームみたいなのに閉じ込められて……。
……みたいな感じで変な組織とか原住民と敵対する展開だったはずだし。
-
- 2019年05月20日 22:58
- ID:q15Um1fT0 >>返信コメ
- >>6
5話で一気に減った
-
- 2019年05月20日 23:10
- ID:JZQSh68U0 >>返信コメ
- 僕的には前前回ないほうが好印象だったのに。
前前回の意味は今後明らかにされるのか?。
-
- 2019年05月21日 02:20
- ID:1tRFEq7G0 >>返信コメ
- なんでエリンと戦ったんだ？
さっさとマシュマロを出せばよかったのでは？
-
- 2019年05月21日 02:28
- ID:1tRFEq7G0 >>返信コメ
- このアニメのことがジャンプで紹介されていた
『アニメオリジナルキャラ、ストーリー満載!! 原作ファンも見逃すな!!』
-
- 2019年05月21日 05:06
- ID:FEfrvgo60 >>返信コメ
- 出発前に「武器は持たないほうがいいよ」と警告しておけばいいだろ
わざわざトラブルを起こす為に肝心なことを端折るってのはどうなんだよ
-
- 2019年05月21日 05:24
- ID:SBv54RE30 >>返信コメ
- マシュマロの在庫まだまだあるなら
マシュマロ運ぶのにもう1回だけ来てもいい？って
聞いたら軽く許してくれそうだなと思った
-
- 2019年05月21日 06:28
- ID:RFYRyVl60 >>返信コメ
- フェアリーゴーン並のださく。
えがお
-
- 2019年05月21日 10:12
- ID:fqflUeoL0 >>返信コメ
- 50億エクスが安く感じるのだが・・・
価値がよくわからん
-
- 2019年05月21日 15:36
- ID:.90I1STh0 >>返信コメ
- フラグ立てエリートさん最高だな。喋るたびに「あっ…（察し）」楽しいわ。
-
- 2019年05月21日 20:49
- ID:RS0lsC.20 >>返信コメ
- こんなこと初めて書くけど、これをまとめるならもっと別のをお願いします
-
- 2019年05月21日 21:50
- ID:VfiaKz6f0 >>返信コメ
- >>18
まだフェアリーゴーンのほうが面白いから。
-
- 2019年05月21日 21:52
- ID:VfiaKz6f0 >>返信コメ
- >>21
いうても今期はアニメ少ないからほぼ全部まとめてるけどな。ただこのアニメはもうまとめなくても良い。
-
- 2019年05月22日 00:03
- ID:kg3blWzH0 >>返信コメ
- >>12
五話だっけ？意味の分からない展開を解説してくれてる人が
解説しながらｷﾚてたのびっくりした
ふつう、どんな糞でもそこまで解説できるほどのファンなら
無理にでも擁護するもの
-
- 2019年05月22日 01:29
- ID:nd21xNAx0 >>返信コメ
- >>23
超稼働ガール1/6がまとまってない
まあ管理人次第だから無理強いする気は無いけれど
-
- 2019年05月22日 05:09
- ID:qMLfD6in0 >>返信コメ
- 原作のアニメ化かと思ったらキャラを流用した日常系スピンオフだった
切ります
-
- 2019年05月22日 19:09
- ID:C1acxyuP0 >>返信コメ
- とりあえず原住者に格安で手にいれた化学物質の入った食べ物を与えてはいけないと思うのだが…
-
- 2019年05月23日 22:00
- ID:O2IIL2cH0 >>返信コメ
- 録り溜めてたんで4話から7話まで一気見したけど、6・7話は流し見だったわ。。。
-
- 2019年05月25日 18:01
- ID:4AUb0yg40 >>返信コメ
- エロアニメより少ないとかもー終わってるな
-
- 2019年05月25日 22:46
- ID:d5wuhHzE0 >>返信コメ
- >>29
しかも今までのコメントもほぼ批評のコメントだたと言うね。
-
- 2019年05月26日 01:14
- ID:iv2bdc850 >>返信コメ
- 原作のエリンだとH×Hの蟻よろしく完全に敵対してたような･･･
というか他の能力者殆ど出てこないしもう駄目だな
…コメントについて…
※お気軽に、どなたでも書き込みOKです。
※「>>〇」「※〇」のようにコメント番号を指定することでアンカーの指定が可能です。
※コメントの書き込みが出来ない等の不具合報告やコメント削除依頼は、コチラより一言頂けると有難いです。
※お気軽に、どなたでも書き込みOKです。
※「>>〇」「※〇」のようにコメント番号を指定することでアンカーの指定が可能です。
※コメントの書き込みが出来ない等の不具合報告やコメント削除依頼は、コチラより一言頂けると有難いです。
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