第2話「con brio」
『この詩が本気を出せば、あの歌詞くらい余裕なんだ。そこでだ。お前をイメージした曲を俺が書いて、詩に歌詞をつけてもらうから。それをぜひ、歌ってみてくれないかな』
『僕おなかすいたー。おなかすくとねー?ちっちゃくなっちゃうの…風が吹いて飛ばされちゃうしぃ…困っちゃうねぇー』
『わかったわかった。朔、ボルケーノカレー2つ』
『ボルケ、2つ入ります』
『ボルケー!ボルケー!ボールケ!ボールケ!』
『騒ぐな詩』
『うん…うまい!こんなうまいカレー俺初めて食べたよ』
『そこまで言うかな…この前三毛くん、僕が作ったカレー涙流しながら喜んで食べてたじゃない』
『そのルーの天才な味ったら…なぁ。音之宮って言ったっけ。甲斐のクラスメートなんだって?おかわり…してみようかな…』
『そんなに朔くんのカレーが素晴らしいって言うの?僕のカレーよりも!』
『あ…いや…朔の、というより…』
(俺…よそっただけなんだけど…)
『認めません』
『どうした?甲斐』
『朔くん。君に恨みはないよ。でもね、ここまで言われては僕にだってプライドがあるんだから。男の勝負だ!カレーで決着をつけよう!』
『来たる週末。我が考古学部は第一学区へフィールドワークに出かけるんだ。第一学区にある大きな白い壁を、鷲帆先生の指導のもと調査するために!』
(白い壁を…?)
『第一学区にはね、海岸があるんだよ。当然海辺でキャンプすることになるだろうね。キャンプといえば飯盒炊飯』
『飯盒炊飯といえばカレーでしょ!ね』
『ねじゃねぇよ』
『そこで。僕と朔くんでそれぞれ最高のカレーを作ってみんなに食べてもらい、どちらのカレーがおいしいか決着をつけよう。これなら誰もが納得でしょ?』
『納得って…あのなぁ』
『ちゃんと見届けてよね、三毛くん』
『悪いな。なんか変な話になっちゃったけど…気にしなくていいから』
『はぁ』
『ダメだよ!ちゃんと来てね、カレー勝負!』
『う…うん…』
『そう!それでこそカレーなるライバル!』
『存分に戦おう!』
『えっ?』
『僕も食べるー!カレー大好きだしー、カレー食べたーい』
『いま食ってるだろうが』
『2人も来てよ。僕のカレーをぜひ味わって』
『え、いいのか?』
『おなか空かせて行くー』
『ハァ…やれやれ』
「この桃のレトルト、賞味期限が近づいてるんだ。もう売れないだろうから…音之宮、1人暮らしなんだろ?」
「持って帰るか?」
『はぁ…じゃあ…1つだけ』
「あぁー…もうこれ以上は待てんぞー」
『もうちょっと!もうちょっと待ってください鷲帆先生。彼は必ず来ます!』
『僕は甲斐のカレーだけでも充分楽しみだけどなー』
『千熊先輩嬉しいです!でもこれは勝負です。勝者のカレーを食べてほしいんです!』
『朔のやつ、何やってんのかな。まさかバックレちまったとか?』
『バックレじゃないよー。きっと来るよー。僕にはわかるしー。だってさっくんそこにいるもん』
『えっ!?』
『おぉ!さては朔くんカレーの仕込みに熱中しすぎて遅れたんでしょう』
『え…あぁ…まぁ』
『これはいい勝負になりそうだ!』
『僕は考古学部部長、丸目千熊。よろしくね』
『どうも』
『悪いな。こんな面倒なことに巻き込んじまって…あいつ、カレーのことになるとぶっ飛んじまうんだ』
『はぁ…』
『よっ』
『さっくん。僕もいるよー』
『じゃあ、出発するぞー』
『はーい』
「えー…このたびのフィールドワークは…海にそびえ立つあの白い壁の実地調査が目的であり、部員諸君には…あぁ…違う者もいるが、とにかく各々の見識を広げるべく…しっかりと…」
『海ー!すきー!すきすー!』
『あっ…詩!こら待て!』
『往田くん待ちなってー!』
『はぁ…じゃ…』
『俺も!』
『さぁ朔くん!僕たちはカレーの勝負だよ!キッチンへゴー!』
「フ…」
「研究とは常に孤独なものだなぁ」
『白い壁を調査するんじゃないんですか?』
「もちろん。だがその大元をフィールドワークしようじゃないかってね」
『はぁ…なるほど』
「あの壁は、この第一学区と隣接した第九学区から発生して外へ広がっている」
『ふーん…?』
「だから壁の研究には、第九学区を調べる必要があるんだがな。そしてこの森には、何故か第九中学区の施設跡があるという」
『へぇー。それはまた』
「そこで白い壁の秘密が見つかるんじゃないかと…」
『そうです…壁です』
『この壁を蹴って壊して奥へ…このっ!あぁっ!バグった…動かない!』
『朔くん。コンロでも鍋でも、遠慮なく使ってね』
『じゃ、クッキングスタート』
『ターメリック、クミン、カイエンペッパー、コリアンダー、ガラムマサラ』
『じゃあ…俺も』
『朔くんのは素朴な感じだねぇ』
『姉さんの作るカレーを真似てみようと思って』
『僕も負けませんよ!』
『朔くん…土曜日もバイトかな。どうしよう、これ…母さん持ってけって』
『ぷはぁっ』
『うわっ!』
『海はバシャバシャ楽しいよ?』
『僕は…ゲームが…』
『千熊先輩!スマホ!』
『もちろんゲームのために防水だよ』
『とうっ』
『でっ!』
『こら詩!』
『三毛!』
『ふっ!』
『あぁ…』
『よし、いい感じぃ』
『あとは…仕上げにあれを』
『きたきたきたぁー』
『却下!そんな歌歌えるわけねえだろ?』
『えー?すごくロマンチックだと思うけど』
『そもそも恋するフナムシって何だよ』
『あいつら…』
〈あの人たちにお願いすると、ケガでも病気でもなんでも治るの〉
『朔くん!』
『はっ』
『カレー!焦げちゃう!』
『あちっ』
『あぁ…』
『この量じゃ足りないね』
『ボルケーノー』
『えっ?』
〈はいはーい!僕にもちょうだーい!〉
『あれ…持ってきちゃったの?』
『はは…やめろって言ったんだけど』
『だってー。カレーパーティーだしー』
『違うよ。カレー勝負だよ』
『こだわるなぁ、お前も』
『じゃあ、これで勝負だよー。ふふっ』
(これは…)
(白い壁と同じ…)
「あ…」
『鷲帆先生!もうすぐカレー勝負が始まりますよ!さぁ先生も一緒に!』
「え…あ、いや…扉が…」
『甲斐のカレーがうまそうなんですよ!』
『じゃーん!完成ー!』
『わぁー!』
『いくらルーが足りないからって、レトルトカレーって…甲斐のは超本格カレーだぞ?この勝負に勝って、きっと調子こくぞあいつ…くそー駄犬め…』
『駄犬?わんわんのことだー!僕、わんわんのカレー食べるー』
『わんわん…?』
『俺もー!』
『うまーい!』
「いい匂いだなぁ」
『うん、うん!』
『鷲帆先生たちも是非食べてください』
『おいしい!さすがは甲斐だね』
「うん!うまいな!」
『あれ~?三毛くんは食べないの~?』
『いいよ。腹減ってねぇもん』
『そろそろだな』
『それって…』
『姉さんのカレーは最後に隠し味として、赤味噌を入れるんだ』
『なんか…いい匂いしてね?懐かしいというか…あぁ…我慢できねぇ』
『うまいよぉー!』
『ま、またまた…三毛くん僕のカレーを認めたくないからって』
『なんかうまそう』
『僕、たっくんの食べるー!』
『おいしい~』
『うん!』
『そんなぁ…』
『んむっ!おいしい~』
『わんわんのカレーもおいしいよ!』
『うまい!』
『俺も食ってやる!』
『くそー!うまーい!』
『みえたー!』
『なんかのサビに使えるかな…保留』
『なんでなんでー!』
『あっいやだから、保留だって…』
『ちがーう!』
〈おいしくなーれ、おいしくなーれ〉
(姉さん…みんなおいしいってさ)
『はっ!』
『ん?』
『さっくん!』
『おい!朔!どうした!』
(姉さんは…いつだって正しかったんだ!)
『お願いだ…!姉さんを…助けてくれ!』
(え…?何…)
『朔くん、朔くん』
『大丈夫?朔くん!起きて!』
『1、2、3、4、5、6、7、8、9、10…あっ!大丈夫か朔!』
『よかった…』
『心配したよぉ』
「何があったんだ。急に海に飛び出して」
『すみません…』
「おかけになった電話番号は電波の届かない場所にあるか…」
『朔くん、出ないなぁ』
『はっ…!』
『なにー…?』
『学生生活は無限ではない。我が歌唱部は君にとって二度とないこの学生生活をワンダホーな時間にすることを保証する』
『食べないんですか?』
『いただこう』
つぶやきボタン…
今回は考古学部回
部員たちみんな調査っぽいことしてなかったような…
詩の歌詞はなんか不安だしw
これで一応、朔の願いが白い人たちに聞き届けられたのかな
でもなんだか怖いし猫たちも意味深
次回は歌唱部回か…!
部員たちみんな調査っぽいことしてなかったような…
詩の歌詞はなんか不安だしw
これで一応、朔の願いが白い人たちに聞き届けられたのかな
でもなんだか怖いし猫たちも意味深
次回は歌唱部回か…!
ACTORS 2話 感想
ヒトコト投票箱 Q. 味噌の入ったカレーを食べたことは 1…ある
2…ない
3…わからない
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コメント…2019年秋アニメについて
-
- 2019年10月15日 22:54
- ID:O5UU73yb0 >>返信コメ
- ヤマカンカレーは激マズ
-
- 2019年10月15日 23:02
- ID:8JedZ73s0 >>返信コメ
- 鬼太郎はもうまとめないんですか…?
-
- 2019年10月15日 23:27
- ID:dUS.kpp80 >>返信コメ
- このアニメどういう気持ちでみればいいかわからない
-
- 2019年10月15日 23:47
- ID:uu9d75es0 >>返信コメ
- 1週間経ったらほとんど内容忘れていてびっくりした
-
- 2019年10月16日 00:11
- ID:hMFtL.Yh0 >>返信コメ
- 作画コストの低そうなネコだけど主人公の家以外でもいっぱい見かけるのは何なんだろう
あとこのアニメ本当にオカルト要素が必要か?最後に謎が解けるのか?って思うけど
普通に歌う男子高校生たちじゃありきたりだと思ったのかな
-
- 2019年10月16日 00:24
- ID:pVsOHO.o0 >>返信コメ
- 保志総一朗目当てで見てたけどそろそろきつくなってきた
1クールの序盤2話って結構重要なのに世界観も白い奴の存在理由もまるでわからない…カレー作ってる場合じゃないと思う
-
- 2019年10月16日 00:29
- ID:qPpKNmBA0 >>返信コメ
- 試したくなる隠し味の赤味噌
-
- 2019年10月16日 10:11
- ID:0aP8Sbkc0 >>返信コメ
- 珍しくコナンが遅いなぁ?
(しかしドラえもんとしんちゃんがあの時の台風で
延期されてコナン放送するのは他局でも如何かと思うな・・・)
-
- 2019年10月16日 13:08
- ID:RteGiLk90 >>返信コメ
- 白い人。本当にいるのか……?
-
- 2019年10月16日 13:11
- ID:tnxnMH.Y0 >>返信コメ
- ここに書くべき話じゃないけど、ドラえもんしんちゃんヒロアカコナンは東京では放送中止だったよ
-
- 2019年10月16日 17:17
- ID:W8Ei6OsM0 >>返信コメ
- なんか音楽少女レベルの出来な気が。
-
- 2019年10月16日 17:43
- ID:3eQ2u.6y0 >>返信コメ
- 何をやりたいアニメなのかよく分からない
-
- 2019年10月16日 23:48
- ID:rFI2I4yT0 >>返信コメ
- もうやめなよ(直球)
-
- 2019年10月17日 02:35
- ID:5TeuF.NR0 >>返信コメ
- 鬼太郎を切ってまで、まとめたアニメがこれで本当に良かったんですか?
-
- 2019年10月17日 02:37
- ID:5TeuF.NR0 >>返信コメ
- >>13
少なくともヒロアカはバンダイチャンネルやニコニコチャンネルで無料で観れるよ
-
- 2019年10月20日 20:54
- ID:PJG.xVOw0 >>返信コメ
- コメの少なさで目立ってたからちょっと見に来た
全く観てないがコメ欄でいっこも褒めてる人がいないってある意味凄いアニメだな
-
- 2019年11月05日 12:05
- ID:pAV3jovN0 >>返信コメ
- 白い人と白い壁の設定なかったら
これ普通に歌う学園青春アニメなんだろうなw
キャラのスペック色々高いのに勿体なさがある
…コメントについて…
※お気軽に、どなたでも書き込みOKです。
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