第6話
「命が惜しければ、これ以上深入りするな」
泉の携帯に届いた差出人不明の脅迫メール。それについて青山に報告するが、心配をかけたくないという思いから、マトリメンバーには黙っていてほしいと頼み込む。一方マトリのメンバーは、京介が一日警察署長を務める厚労省・警視庁・消防庁が合同で行うイベント「安心安全わいわいフェア」の助っ人として動員されることに。イベント会場には警視庁の面々をはじめ、九条家の人間の姿もあり……。
脚本:ササキムリ 絵コンテ:山本秀世 演出:白石道太 作画監督:河本美代子・安藤香春
脚本:ササキムリ 絵コンテ:山本秀世 演出:白石道太 作画監督:河本美代子・安藤香春
青山『これは…いつ届いた!?』
泉『昨日です。深入りするな…というのはやっぱり…』
『ああ。タイミング的に例の薬害事件の事としか思えない。送ってきたのは隠蔽工作を行った大森製薬、あるいは九条壮馬個人か…』
『だがなぜ泉に?こっちには脅迫めいたものは一つも来てないぞ』
『みんなには…黙っておいてもらえませんか?きっと心配をかけてしまうと思うので。この件から外されたくないんです』
『…わかった。だがこうして警告があった以上向こうが何を仕掛けてくるかわからない。今後何か行動を起こす時は俺にも言え』
夏目『冗談…ですよね』
青山『どうした?』
『緊急事態です!大変なことになりました!』
『確かに大変…ですね』
『何事かと思えば…』
『緊急事態以外の何物でもないですよ!はぁ…まさかイベントの助っ人がうちに回って来るなんて…』
今大路『仕方ないですよ。なんせ我が厚労省・警視庁・消防庁が合同で行う初のイベントだそうですから。不測の事態も起ころうというものです』
『ほら。あちらにもその犠牲者が』
泉『関さんは別件のお仕事でしたよね?由井さんは…』
今大路『溜まった資料を整理するのに忙しいと連絡がありました』
夏目『それ緊急度ゼロなんですけど。つまり逃げたってことですよね』
青山『あいつ現場仕事はとことん嫌がるからな』
『泉さん。到着されたようですよ』
『あ…』
『京介君!』
『あ…玲さん!久しぶり』
『久しぶり。1日警察署長に選ばれたんだね。おめでとう』
『ありがとう』
京介『話を貰った時は俺でいいのかなと思ったんだけど…』
泉『いいに決まってるよ!誤解が解けて本当に良かった』
泉『仕事も前より忙しくなってるんじゃない?』
京介『あれだけ騒ぎになったのにね。全部周りの人達のお陰』
『京介君のことを応援してくれる人がそれだけいたってことだよ』
京介『きっと慶ちゃん達も動いてくれたんだよね。今度お礼しなきゃ』
『玲さんもありがとう』
『私は何も…』
『ううん。心強かった。兄貴とはまだ会えないけど応援してくれる人達のためにも頑張るよ』
『もう少し下がっていただけますか…』
『すいません!ちょっと手借りられますか!』
『はーい…』
『あれ?玲じゃん』
『その格好…』
『ああこれ。子供交通安全教室の手伝い』
菅野『はいこれ。20部ずつ分けてくれる?各ブースに置くんだってさ』
泉『う…うん』
『そんな顔しなくても。個人的に何かあったわけじゃないんだからさ。あ、向こうの箱は30部ずつだから』
『お疲れ様です。次はこっちを手伝うよう言われてきたんですけど…』
『助…けて…』
『?』
『助けて…代わって…』
『この声はまさか!』
『夏目君!?』
『代わって…こんな格好で子供の相手なんて俺のキャラじゃない…』
『なるべく疲れない仕事をと思ったんですが』
『あ。運ぶんですよね。手伝います』
『いえ。ここは僕一人で大丈夫です。それよりしばらく夏目君の面倒を見てあげてくれませんか』
泉『今大路さんって力持ちなんだね…』
『さすが海の男。峻さんセーリングやるんだって。自前のヨット持ってるらしいよ』
泉『ヨット持ち公務員…今大路峻!』
夏目『何そのキャッチコピー…』
『わっ!』
「あー!何これ変なの!」
泉『あ!蹴っちゃ駄目!』
『ごめんね。ここには飲み物ないの』
「えー!やだやだ!」
「おりゃー」
青山『なんだ?』
荒木田『いえ。なんでもないです』
『なんだかどっと疲れた…』
『あ!』
『ごめんなさい!』
『どうぞ』
泉『あなたは…』
『どうした?』
宮瀬『厚労省の方だったんですね』
『改めまして。宮瀬といいます』
『あの時はありがとうございました』
『あの…九条さんは今日はご一緒じゃないんですか?』
『今日は買い出しに来ただけなので一緒ではないんですよ』
『宮瀬』
『ああ…どうぞ行ってください。優勝期待してますね』
『おう!任せとけ!生ハムは九条さんへの土産にするからな!』
『絶対取ってくるから。泥舟に乗ったつもりで待ってな!』
『大船…ですかね?』
『ええ。おそらく』
『宮瀬さんは行かれないんですか?』
『僕は向こうのマルシェに用があるので』
『マルシェ…あ!私も行こうと思ってたんです。よろしければご一緒させてください』『ええ。もちろん』
泉『何かお探しなんですか?』
宮瀬『そういうわけでもないんですが。珍しいものがいろいろあるそうなので見てみたいなと』
『あの…九条さんと宮瀬さんはどんなご関係で?』
『え?』
『いえ!あの…船上パーティーでお会いした時にさっきの方はボディーガードなのかなと思ったんですが』
『宮瀬さんは少し雰囲気が違うなと…』
『僕は九条家の使用人なんです。いわゆる家政婦みたいなものですよ。屋敷で暮らす方々の食事を作ったり掃除や洗濯をしたり』
『九条さんの仕事を手伝われることもあるんですか?』
『?』
『その…あまり馴染みのないお仕事なので想像がつかなくて』
『ああ…いえ。そういった難しい事は僕の役目ではないので』
泉『かわいいですね』
宮瀬『ゼラニウムというんですよ』
『花、お好きなんですか?』
『ええ。屋敷でも庭の管理を任せてもらっていて。この花も植えているんです』
『といっても黄色はないんですが。一度に咲くととても綺麗で』
『へ~』
『機会があればぜひお見せしたいです…ああ。こっちはコスモスですね』
『どうかしましたか?』
『いえ。その…髪が』
『ああ…寝癖直したと思ったんですけど。お恥ずかしいです』
『私もたまにやっちゃいます。みっともないって同僚に怒られたりして…』
『似た者同士ですね』
『宮瀬!』
『へへへ~』
『すっかり長居してしまいましたね。でもおかげで楽しい時間を過ごせました』
『宮瀬さん穏やかっていうか…なんか気が抜けちゃったな。う…寒くなってきたかも』
『どうした?』
『いえ。行きましょうか』
『へっくしゅん!』
『おい…』
『すみません』
『新しい情報はなしか。大森製薬の方は今大路が当たってるんだったな』
『はい。役員だけでも数が多いのでなかなか進まないみたいです』
青山『だろうな。屋敷の人間にでも話を聞けば何か得られそうなんだが…そう接触する機会もないか』
『桐嶋さんと宮瀬さんに会えたのもほんとに偶然でしたしね…』
『は?』
『え?この前のイベントで会って…あれ?言ってませんでしたか?』
『お前…』
『す…すみません!』
『…それでどうだった?』
『はい。少しお話しただけなので有力な情報は何も…お二人とも悪い印象は受けませんでした』
『そうか…』
『それでも九条に近い人物なら事件に関わってる可能性もある。警戒は解くなよ』
『はい』
泉『え?』
『まさか来てくださるとは思いませんでした。呼んでもらえれば…』
『君、脅迫されてる自覚ある?』
『こんな時間に呼び出すような真似さすがに僕でもしない』
『すみません…』
神楽『まぁ確認したいことがあったしね。例の脅迫メールだけど差出人の特定は難航中。メールヘッダーの情報は出鱈目でIPも辿れない。国家機密でも扱ってんのってぐらいの念の入れようでさ』
『引き続き調べてはみるけどあんまり期待しないで』
『助かります…あまり表立って動けないことなので…』
『確認したかったのはそれ。深入りするなって内容に心当たりはあるわけ?』
『…』
『だったら大人しくしてた方がいいんじゃない?この相手、少なくとも素人じゃない』
『お疲れ』
関『どうした?』
泉『ちょっと風邪気味で…』
青山『半袖で動き回るからだろ』
泉『う…』
『ナントカは風邪ひかないっていうのにね~』
関『病院は?』
泉『行ったんですけど…』
由井『これも薬効体質の前では無力か』
『泉。くれぐれも無理をするな。いつでも横になっていい』
『由井さん…』
『休んだら検査室で血を採ろう。何。血球数を測ってもらうだけだ。すぐ終わる』
『絶対そっちが目的ですよね』
泉『私は大丈夫ですので…』
関『泉。この書類を渡部に届けてくれ』
『終わったら直帰していい。問題ないか?』
『はい』
夏目『問題ないでーす』
泉『そんな!お休みをいただくくほどのことでは…』
今大路『今はよくても悪化してしまっては大変ですから。無理せず早めに治してください』
『そういうことだ』
『…すみません。ありがとうございます』
『ふぅ…帰らせてもらって正解かも』
『どうぞー』
『失礼します。泉です』
『お!ようこそ玲ちゃん。待ってたよ~。風邪?』
『はい…ちょっと』
『平気?熱とかない?』
『大丈夫です。大したことないので…』
『じゃあせめて休んでいって。移動ばっかじゃしんどいでしょ。コーヒー…はまずいか。温かいお茶でも淹れるからさ』
渡部『聞いたよ。イベント大盛況だったってね』
『いいな~お祭り。射的・たこ焼き・りんご飴』
『そういうお祭りでは…それにしても…』
泉『お忙しそうですね』
渡部『いや~。普通普通』
『玲ちゃんちょっといい?』
『あ…』
『あ~あやっぱり。熱出てる』
『悪い子だ』
『引き止めちゃってごめんね。やっぱり送っていくよ。関には連絡入れとくからさ』
『あの…実は直帰でいいと言われていて…』
『ああそうなの?じゃあすぐ仕事片付けちゃうからこっちのソファで寝てて。毛布も使っていいから』
『いえ!送っていただくわけには…』
『添い寝も御所望?』
『しません!あっ…』
『ほらほら。大声出すから。遠慮しないの。渡部さんのサボリの口実になるとでも思ってよね』
『頑張るのもいいけど周りは心配なんだよ。あんまり無茶しないようにね』
『はい…』
『よしよし』
《抱えた過去、それぞれの思惑》
《バラバラだったものが交差して今一つの流れを作り出す》
《飲み込まれるな。立ち止まるな。手を伸ばし真実を掴み取れ》
《たとえ何が待ち受けていてもこの目で確かめると決めたから…》
泉『ここが…九条家…』
『気を抜くなよ』
『はい!』
『今日来るのって宏弥君知ってる人なんでしょう?』
『誰だろうと九条さんの敵だってんなら俺がぶっ潰す!』
『別に構わんがやるなら最後まできっちりやってくれ。中途半端に治療させられても面倒だ』
山崎『二人とも物騒…』
『お疲れのようですね』
『いや…』
『よかったんですか?マトリの方とお約束なんて』
『厚労省の上層部からアポイントメントを取られた以上しかるべき対応をするだけだ。マトリとの余計な接触は避けるように桐嶋達に伝えてくれ』
『どれほどのものかお手並み拝見といこう』
つぶやきボタン…
薬効かないのってメリットよりデメリットの方が大きいよね
普通薬使われてやべぇ!ってなることないし
そのメリットが生きる可能性があるのがマトリの仕事
体質のおかげで入局できたって話だし
薬が効かないってどういう成分が効かないんだろう
そんなこんなでついにやってきたラスボスの城(?)
物騒なこと言ってる人いたけど二人は生きて帰れるのか!?
普通薬使われてやべぇ!ってなることないし
そのメリットが生きる可能性があるのがマトリの仕事
体質のおかげで入局できたって話だし
薬が効かないってどういう成分が効かないんだろう
そんなこんなでついにやってきたラスボスの城(?)
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「スタンドマイヒーローズ」第6話
ヒトコト投票箱 Q. 原木状態の生ハム買ったことある? 1…ある
2…ない
3…買ったことはないけど貰ったことなら
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ヒトコト感想
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コメント…2019年秋アニメについて
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- 2019年11月14日 10:52
- ID:MECXLmbQ0 >>返信コメ
- こっれて自然治癒を待つしかないのか?
あるいは自然の薬草なら効く?
-
- 2019年11月14日 12:10
- ID:C9PW8gHS0 >>返信コメ
- 乙ゲーのヒロインが可愛いってのは知ってるけど、玲ちゃん今までのヒロインで一番好きなんだけど
健気で頑張り屋で可愛い
男が見ても楽しいアニメだね
-
- 2019年11月14日 13:38
- ID:K3TXAfht0 >>返信コメ
- 半袖の人誰もいないような気候で謎に脱ぎ「寒くなってきた」でジャンパー羽織らず風邪ひくの馬鹿すぎないか
薬効体質なら人一倍気を付けないといけないだろうに、前回お荷物になりたくないみたいなこと言っておいてこれとかw
乙女ゲ的な風邪ひき演出やりたかったんだろうけどヒロインをアホにしすぎ
-
- 2019年11月14日 14:41
- ID:qcN4TKLQ0 >>返信コメ
- モブを見てもみんな長袖だから、半袖でうろうろして風邪引くのはさすがに不用心にもほどがある。
-
- 2019年11月14日 16:38
- ID:HCUwukzO0 >>返信コメ
- 今王子さんのキャッチコピー、もうちょっとカッコよくして欲しかったよ、玲ちゃん。
九条家とどう関わっていくのか楽しみだね。あと、ゼラニウムは他に何色が出てくるかしら。
-
- 2019年11月14日 17:01
- ID:iOSkI7xK0 >>返信コメ
- シチュエーションの都合?で主人公が唐突にアホな娘になるのほんとやめてほしい
それ以外は細かいこと気にしなきゃ普通に面白いんだが
-
- 2019年11月14日 18:05
- ID:ytzM3WjQ0 >>返信コメ
- ヒロインのために皆独身キャラなのか。
-
- 2019年11月15日 17:48
- ID:evmxTcPP0 >>返信コメ
- 薬効体質 風邪薬は効かないけど、ワクチン(弱らせたウィルス)は効くでOK?風邪(ウィルスが悪さする病)はひいてるから効くのかなーと?
-
- 2019年11月17日 00:16
- ID:tTQSuK5J0 >>返信コメ
- 生ハムの原木はロマンだけど管理を考えると買えない
-
- 2019年12月09日 22:57
- ID:coHGmqD80 >>返信コメ
- これ以降のお話はもうまとめしてくれないんですか……(´;ω;`)
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- 2019年12月10日 04:37
- ID:jJpCu6B80 >>返信コメ
- このコメ数なら切られても文句は言えないよ・・・
割と面白くなってるから残念だが遅過ぎだ
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- 2019年12月15日 07:24
- ID:5YTvukuj0 >>返信コメ
- 打ちきりか
…コメントについて…
※お気軽に、どなたでも書き込みOKです。
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これは尻にネギをぶっさすしかねえ!