第7話「stravagante」
『ねぇねえ三毛くん知ってた?三毛猫って、基本的にメスしかいないんだって。オスはいたとしても、3万匹に1匹くらいなんだってさ!』
『で?それがなんだよ』
『メスばっかりだから、あんなに可愛いのかなーって。やっぱ三毛猫ってかわいいもんねー!欧米でも、ミケって呼ばれて人気あるんだって。可愛いからかなー』
(甲斐~…そこ触れちゃダメだって~。三毛は自分の名前好きじゃないんだから可愛いとか言ったら…マズい…めっちゃイラついてる)
『あぁ、ちなみに海外では三毛猫はいなくて。欧米で三毛って言われて可愛がられてるのはジャパニーズボブテイルって種類で…』
『まだ続くのか?その話題』
『んー…以上』
『はぁ…』
『何それ。カレーの匂い?メンダコのマーチって中身チョコじゃないの?』
『ん』
『期間限定カレー味だ。食うか?』
『んっ!えっ?何これ!カイエンペッパーもコリアンダーもクミンもシナモンもナツメグもターメリックも入ってない!』
『はぁ?』
『これはカレー風味だよ!パウダー振って、カレーっぽいものにしただけでしょ?』
『別にいいじゃねぇか。カレーじゃなくメンダコのマーチなんだからよ』
『もっとカレーに対するリスペクトが欲しいって話!ピリピリ辛味だけでカレー味っていうのは、カレーに対して失礼だよ』
『はぁ?お前のカレーだって、この前はピリピリ辛すぎだったじゃねぇか』
『なっ!?』
『こだわりの香辛料だなんだ言って、ただ辛いだけだっつうの』
(三毛…カレーのことで甲斐を刺激するのはよせよ…)
『はぁ…』
『金色だ。それ当たり?』
『いや。レアじゃない』
『ふーん。じゃあこっちは?』
『あっおい!勝手に開けるな!』
『何?これ…』
『あっ…!』
『インド人?あぁ、カレーだから』
『それ…レアアイテムじゃねーか!』
『へぇー。じゃあよかったね』
『ふざけんなよ…この駄犬!』
『えっ?』
『これは!期間限定抹茶味のときのレア!足が茶筅になってる』
『そして!これは同じく七味!七つの足で七色!』
『これはアンパン味!』
『この焼き豚味は、豚鼻豚耳豚しっぽのメンダコだ!』
(それもうメンダコじゃないよね)
『何十個というハズレを引いて、やっと手にする!その時の喜びがわかるか!』
『だから良かったじゃん。レアゲットできて』
『自分で開けて!レアが入っていて!初めてレアゲットの喜びがあんだろが!』
『レアはレアじゃん!同じじゃん!』
『全然違う!勝手に開けられて出たって、意味ねぇっつーの!』
『三毛くんはクジ運悪いから、三毛くんが開けたらハズレだったかもしれないじゃん!』
『2個とも俺が買ってきたんだ!レアが入ってたに決まってんだろ!?』
『はいはい。不毛な会話は終了!予鈴鳴ったよ!昼休み終わり』
『ん!』
『フンッ』
『ケッ!』
『フンッ!』
『前にお話しした…第九学区とのパイプとなっている人物に、打診してみました』
『あくまで学園の部活の見学目的…ということであれば、入れるように手配してくれたそうです』
「助かるよ。あそこの資料を見れば壁に関する謎に…近づけるかもしれない」
『天翔学園考古学部4名で行くことになっています。では』
「明日の活動は、フィールドワークとして第九学区の郷土博物館へ行く」
『第九学区ですか?』
「ああ。スライヴセントラル全体に関する古い資料もある博物館だ」
「そこ…どうした。空気悪いな」
『いえ?』
《臼杵先生。教員室までお願いします》
「じゃあ7時半に校門前に集合だ」
『わかりました』
『第九学区に行くのは初めてだね。楽しみだ!ね?』
『別に』
『もっと盛り上がろうよ…アハハ…』
『ん?』
『これ!限定カレー味の、レアフィギュアだ!』
『円城寺くん!ゲットしたの?』
『欲しけりゃやるよ』
『ホント!?いいの?』
『自分でゲットしたものじゃなくていいんですか?』
『えっ…なんで?レアアイテムはレアアイテムだよ?』
『陽太先輩は心が素直だよねー』
『ん…』
『あ…えーっと…やっぱいいや』
『早く行かないと颯馬に怒られちゃう。じゃあまたね』
『お先』
千熊『明日遅れないようにね!三毛!』
「確認が取れました。今開けます」
「ありがとうございます」
『なんかすごい厳重ですね』
「まるで秘密基地へ乗り込む心境だな…!」
『ハズレ…』
『ずいぶん辺鄙なところにあるんですね』
「滅多に客も来ないそうだ」
「天翔学園考古学部、4名様。承ってます。どうぞ」
「あー私、天翔学園で地理を担当している教員なんですが…こちらの館長さんにご挨拶させていただくことはできますか」
「館長は不在です」
「ご連絡先を教えていただくことは」
「そういうことは…お答えしかねます」
「そうですか…失礼しました」
『取り付く島もなしって感じですね』
「ハハ…ナンパ大失敗だな」
『なんか意外と淡白っていうか…もっと色々あるのかと思ったけど』
(外部見学用のレイアウトかもしれないな…)
『これじゃあ殺風景だと思わない?』
『別に』
『まだ怒ってんの?』
『別に怒ってねぇよ』
『怒ってるじゃん』
『怒ってねぇ』
『怒ってる!』
『しつけぇ!』
(この程度の資料ならネットでも出てくる)
「すみません。白い壁に関する他の資料は…」
「展示しているもので全てです」
「いやはや…」
『なっ…!』
『あらら…アクセス始めちゃった』
『三毛くん、何やってんの?』
『あっ』
『えっ…!』
『えっ!?三毛くん!?』
「くっ…!」
『み、三毛くん。ちぐまん先輩!』
「誰かいるのか?」
『三毛くん、三毛くん!』
『三毛、三毛どうした!』
『あっ…先生!三毛くんが…』
「帰るぞ」
『待ってください!三毛が!』
「ハハ…こんなところで寝てるのかい?」
「走れ」
『えっ?』
『走れ!』
『まずいよね…これ…だから反対したのに。こういう事が起きるかもって…』
『はぁ…仕方ないなぁ』
「まずい…!突破するぞ!」
『なになに?なんでぇ?』
『止まった!?』
「急げ!」
『先生!ゲート閉じてますよ!』
「このまま突っ切る!」
『だからなんでぇ~!』
『わぁ~!』
『ハァ…なんとか逃げられたか…』
『それにしても…』
『混線?』
『さっくんのお姉ちゃん、元気だったね~』
『蒼介と詩が一緒に来てくれたからね』
『顔色もすごく良かったし』
『ん?』
『えっ?臼杵先生?』
『三毛くん!しっかりして三毛くん!』
『三毛!聞こえるか!』
『考古学部のわんわんたちだ』
『円城寺先輩…どうしたんだ?』
『行ってみよう!』
『三毛くんたら!三毛くん!なんとか言ってよ!目を開けて!』
「三瀬ちゃん、三瀬ちゃん!」
「三瀬ちゃん、胸の病で…もうアカンてお医者さんに言われたから」
「はぁ…自分の命長くないと知ってて…若旦那はんに会いたくて…店飛び出して、道で倒れて」
「無理してたのね…若旦那はん、上方へ行ってらっしゃるんでしょう?」
「3年は帰って来ないって…」
「あっ!」
「よかった!気がついた?」
「三瀬ちゃん!わかる?」
『何これ…何だこの格好。ここどこ?』
「三瀬ちゃん、しっかり」
「ひょっとして…どこか打った?」
『なんで俺…こんな格好してんだ?』
「あら三瀬ちゃん、そんな男みたいな乱暴な言葉使って」
『はぁ?何言って…』
『困りましたね。何かのコスプレ大会ですか?それならそうと、男円城寺…言ってくれれば合わせますけど。ただし、円城寺と苗字で呼んで頂けますか?』
「三瀬ちゃん…?」
『あ、いえ…ですから三毛ではなく…みつせ、みつせ…?』
「あなたはどっからどう見ても、可愛い女の子やないの?」
『あんたら何を言ってんだ?』
「ほら!しっかりよーく自分を見て!」
『えっ…』
『え…』
『えぇ~!?』
『三毛くん!聞こえる?三毛くん!』
『三毛!』
「CTもMRIも異常はない」
『じゃあ、どうして意識が戻らないんですか?』
「今の段階では…」
「ご家族の方は」
「ご両親がこちらへ来るそうです」
『三毛くん…もうお昼過ぎだよ?起きようよ。三毛くん。こんなにぐっすり寝てるなんて…よっぽど楽しい夢…見てるんだね』
『わっちの名前は…三瀬』
『吉原の…女』
『ごほっ…!ごほっ!』
『お前…甲斐犬ってやつか。こんな人懐っこくて…番犬務まるのか?』
『カレーの匂い…ハハ…まさかね』
『あーあ。カレー…食べたいなぁ』
『ハズレ…』
『三毛くん…出ないよ、レアアイテム』
『やっぱ…三毛くんが買ってこないと出ないよ』
「三瀬ちゃん!そろそろ準備しないと、おかさんにどやされるわよ?」
『はーい』
『ごほっ!ごほっ!』
『三毛くん!?三毛くん!』
『看護師さんを!』
「三瀬ちゃんまだ早いよ?若旦那はんを待ってるんでしょ?」
『主様…主様…』
「血圧、下がってます!」
『三毛くん!』
『三毛!』
『円城寺先輩!』
「円城寺!」
『先輩!』
『目を開けて三毛くん!やだよ!起きて!僕を見てよ!三毛くんてばー!』
「三瀬…三瀬!」
「三瀬ちゃん目を開けて!若旦那はんよ!ほら!」
『あ…あぁ…主様…お会いしたかったで…ありんす…』
『三毛くん!三毛くん!』
『三毛くん!』
『主様…お会いしたかったでありんす!』
『三毛くん…よかったぁ~!』
『あぁ…もう主様には、お会いできぬものと…わっちは…もう離れないでありんす!』
『あぁ…三毛くん。しっかり。頭打ったの?』
『えっ?あ…』
『離せ駄犬!』
『えぇ~!?』
『やれやれ』
「何はともあれ…よかった」
『こんなに買ってどうするんだ』
『ちゃーんと持って帰ってよね』
『おまけに同じフィギュアばっかり』
『1つ、まだ開けてないんだ』
『開けてみてよ』
『帰ってから開ける』
『えぇー?なんでー?それ僕が買ったのにー』
『お前の前で開けると、またレアが出ない気がする』
『じゃちょうだい。僕が開ける』
『断る』
『あぁ…待ってよ!三毛くん!』
『はぁ…』
『俺はプロを目指してんだ!技術を磨いて、それを生かして何が悪い!』
『悪いもん!』
『悪くない!』
『このところ頻発しているアクター絡みのトラブルの数々…東本はどう考えているんだい?』
@so_suke_takeya
第七話、考古学部メン大活躍でしたね~。謎の部分にも一気に踏み込んでいてこれからどうなっていくんでしょうか? 次回は日研フィーチャーするかな? 早く汐がいじられるのが見たいですw
2019/11/17 23:58:33
第七話、考古学部メン大活躍でしたね~。謎の部分にも一気に踏み込んでいてこれからどうなっていくんでしょうか? 次回は日研フィーチャーするかな? 早く汐がいじられるのが見たいですw
2019/11/17 23:58:33
みんなの感想
316: ななしさん 2019/11/18(月) 00:36:40.24 ID:f8KDj1ms.net
いやまあラメントの元々の設定では女の子なんだからおかしくはない
あっちとこっちとで意識が混線すると意識持って行かれるって事かね
あっちとこっちとで意識が混線すると意識持って行かれるって事かね
320: ななしさん 2019/11/18(月) 10:21:45.29 ID:goNxTf38.net
カイエンペッパーもターメリックもコリアンダーも入ってないカレー風味ってどんなもんだ?
321: ななしさん 2019/11/18(月) 11:34:08.53 ID:1LB6GYQO.net
仮想空間?に行った時の記憶は忘れるのか
324: ななしさん 2019/11/19(火) 17:26:49.98 ID:3AJ1Y8KQ.net
お姉さんチーンENDだけはやめてね
327: ななしさん 2019/11/19(火) 22:43:41.76 ID:0S5WL3NH.net
初見で主人公の姉にしては似てないってか水月に似てると思ったな
水月か兄?(cvツダケンの人)の関係者とかだったりして
まーアニメキャラの髪色遺伝がおかしいのは今更だし、なら主人公は何者だって話になるからいち考察でしかないけど
水月か兄?(cvツダケンの人)の関係者とかだったりして
まーアニメキャラの髪色遺伝がおかしいのは今更だし、なら主人公は何者だって話になるからいち考察でしかないけど
つぶやきボタン…
修学旅行が終わって考古学部回!
珍しく考古学部っぽいことしてたけど、郷土博物館の人たちはどこか妙な雰囲気
相変わらず鷲帆先生は危険そうな場所にどんどん立ち入っていく…
逃げることはできたけど、誰なのかは相手に伝わっちゃってるし次回以降ヤバいのでは
混線ってあの吉原の世界のことも桂士は把握してるのか
開ける人によって当たるアイテムが変わるなんてこと普通はなさそうだけど、白い人とかがいたりするこの世界ではもしかしたらそれもありうる…?
珍しく考古学部っぽいことしてたけど、郷土博物館の人たちはどこか妙な雰囲気
相変わらず鷲帆先生は危険そうな場所にどんどん立ち入っていく…
逃げることはできたけど、誰なのかは相手に伝わっちゃってるし次回以降ヤバいのでは
混線ってあの吉原の世界のことも桂士は把握してるのか
開ける人によって当たるアイテムが変わるなんてこと普通はなさそうだけど、白い人とかがいたりするこの世界ではもしかしたらそれもありうる…?
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/anime/1570396735/
ACTORS 7話 感想
ヒトコト投票箱 Q. レアアイテムは 1…自分で開けたい
2…人に開けられてもいい
-結果を見る- |
ヒトコト感想
新着話題
関連リンク
関連商品
【Amazon.co.jp限定】TVアニメ ACTORS -Songs Connection- キャラクターソング Vol.1 音之宮 朔(CV:梶原岳人)(デカジャケット付き)
posted with amazlet
音之宮 朔(CV:梶原 岳人)
ポニーキャニオン (2019-11-06)
ポニーキャニオン (2019-11-06)
EXIT TUNES PRESENTS ACTORS7[初回限定盤]
posted with amazlet
VARIOUS ARTISTS
ポニーキャニオン (2019-10-02)
ポニーキャニオン (2019-10-02)
コメント…2019年秋アニメについて
-
- 2019年11月21日 15:43
- ID:8GVQn3RY0 >>返信コメ
- 三毛猫 南極 で検索
-
- 2019年11月21日 20:12
- ID:1OHKktEE0 >>返信コメ
- 三毛くんは遊女になっていろんな男にご奉仕したってことか?
-
- 2019年11月21日 22:39
- ID:cwsUgBIW0 >>返信コメ
- >>2
胸の病気で血を吐くってことは労咳(結核)だろ?
うつしちゃ拙いから普通はしないと思う。余程の物好きくらいだろう。
-
- 2019年11月21日 23:28
- ID:qW3Mf6ws0 >>返信コメ
- アクション×異世界転移×TS×BLと要素てんこ盛りな回でめっちゃ楽しかった!
最後予告で社長出て来たけど、この世界は数あるゲームの世界の一つで、桂士くんたちはそのゲーム運営側ってことでいいのかね?
-
- 2019年11月22日 15:05
- ID:na.LfWbO0 >>返信コメ
- (((( ゚Д゚)))
コメの少なさに震えるな.....
-
- 2019年11月24日 11:58
- ID:.wo8Jojj0 >>返信コメ
- >>5
コメント数=人気のあるアニメとまで結び付けれるかどうかは難しいところだが、如何せんアニメ内でも格差社会があるのは事実だね
コメント数が多い作品って、ただ面白いとか話題性があるとか以上に、時代に合ってるかどうかってのがキーポイントなんじゃないかな
-
- 2020年09月04日 01:29
- ID:8kUUPgBE0 >>返信コメ
- 関西(サンテレビ?)ではいま放送されてるんすよ…
設定とか時代以前にそもそもあまり放送されてない。
自分も管理人さんまとめないんだな〜。とアクターズ検索したら、すでにまとめてあってビックリしたw
…コメントについて…
※お気軽に、どなたでも書き込みOKです。
※「>>〇」「※〇」のようにコメント番号を指定することでアンカーの指定が可能です。
※コメントの書き込みが出来ない等の不具合報告やコメント削除依頼は、コチラより一言頂けると有難いです。
※お気軽に、どなたでも書き込みOKです。
※「>>〇」「※〇」のようにコメント番号を指定することでアンカーの指定が可能です。
※コメントの書き込みが出来ない等の不具合報告やコメント削除依頼は、コチラより一言頂けると有難いです。
『 2019年秋アニメ 』最新記事
『 アニメ感想ツイートまとめ 』最新記事
ACTORS / 7話 / 感想 / アニメ第1話を読む
防振り 2期
第1話を読む
魔王学院の不適合者Ⅱ
第1話を読む
がっこうぐらし!
第1話を読む
アルスの巨獣
第1話を読む
ド級編隊エグゼロス
第1話を読む
美男高校地球防衛部LOVE! LOVE!
第1話を読む
機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
第1話を読む
ブブキ・ブランキ
第1話を読む
新妹魔王の契約者 BURST
第1話を読む
あまんちゅ!
第1話を読む
WIXOSS DIVA(A)LIVE
第1話を読む
クロムクロ
第1話を読む
ラブライブ!サンシャイン!!
第1話を読む
Re:ゼロから始める異世界生活
第1話を読む
トニカクカワイイ
第1話を読む
テラフォーマーズ リベンジ
第1話を読む
のんのんびより のんすとっぷ
第1話を読む
ワンパンマン