| 2021年07月30日 |  | 28 |
第5話「カレンの反乱」
『それじゃあカレン連隊長はニューヒムカ政府のやり方に反対して…』
『いや』
『ようやく現れたか』
『何か裏がある。カレンの真意はきっと他に』
『スメラギ本部長！複数の怪異がスオウの中心部にまで侵入しています！』
『なに!?一刻も早く全滅させろ』
『ですが防衛システムが作動しません！サイネットが落ちています！』
『評議会は？』
『分かりません。連絡のつけようがなく…』
（まさかアラハバキを？）
『カレンどうしてこんなことを…』
『取り返してみせる。今度こそは』
『ユイト！ユイト！』
『うわっ！』
『どうしたの？油断しちゃダメ！』
『あ、あぁ…』
『ワタル応答して！』
『何だよこれ…』
『ワタル！』
『ダメ。ずっと返事がない』
『サイネットがダウンしている』
《ユイト気を付けろ》
『えっ？ワタル!?』
《スオウ京全体を制御しているアラハバキがシャットダウンした。非常事態だ》
《原因は不明だがそのせいで防衛システムも停止しちまっておかげで町に怪異が入り込んで来やがった》
『ワタル待ってくれ。どういうことだ？』
《これは俺からの一方通行のテレパシーだ。サイネットが復旧できないか調べてみる。ハルカは外に出てるから…》
『なんだ？』
《セイラン方面軍!?本部が囲まれてる！》
『そこで何してる!?』
『ワタル!?』
《ひとまずユイトたちは怪異をできるだけ排除してくれ。お互い生き残るぞ》
《どうやらこいつはクーデターだ》
『えっ…』
『何？どういうこと？』
『テレパシーで連絡をくれた。アラハバキがシャットダウンしてサイネットも防衛システムも機能していない。クーデターが起きたって』
『クーデター!?』
『それはカレン連隊長が？』
『ここまでやるとは…』
『ユイト、カレン連隊長が政府を倒すつもりなら…』
『父さん…』
『まだまだいるか』
『俺が行く！』
『うぉぉおおおお！』
『ユイト！』
『おじ様…スメラギ評議会議長のところに行かなくていいの？』
『ユイト、スメラギ本部長のことも心配なはずなのに…』
『自分の務めを果たすつもりだろう』
（何が起きている？）
『連絡が取れない？どういうことだ？』
『ジャミングの影響により全軍通信ができません』
『一体何者が…』
《繋がりました。映像入ります》
《交通カメラによるジャミング直前の映像です》
『敵はセイラン方面軍です！』
『失礼します スメラギ本部長。サイネットのバックアップシステムのほか無線も全てダウン。ご存知の通りセイラン方面軍に包囲されています』
『そして地下の緊急用避難経路ですが…』
『敵に知られている可能性が高い。怪伐軍が2つに分かれた以上な』
『評議会は？』
『スメラギ評議会議長の消息を含め依然状況が掴めていません』
（何なんだよクーデターって！あのカレン連隊長が!?）
《怪異を一撃で消失させたのはセプテントリオン勲一等”ブレインイーター” カレン・トラヴァース少将です》
『うわっ！かっけぇ！』
《しかしこの国は絶え間なく怪異の脅威に脅かされている》
《優れた超脳力を生まれながらに持つスカウト組》
《訓練によりその能力を鍛え上げた志願組》
《分け隔てなく個々人が持つ力を合わせなければ…》
『ユイト・スメラギ上等兵』
『はい』
『カレン連隊長!?』
『早速カラスどもに追い回されているらしいな』
『は、はい』
『マスコミなど逆に利用してやれ。名前が売れれば階級も上がりやすい』
『セトの隊にいれば実力も付くだろう。精々励むことだ。貴様には期待している』
『あ、ありがとうございます』
『よかったなユイト。カレン連隊長はお前が訓練生の頃から才能を見込んでくれてたらしいぞ』
『えっ!?本当ですか!?』
『あぁ。セプテントリオンの勲一等から期待をかけられているんだ。しっかりやれよ』
『はい！』
（ナギが変わってしまったのもニューヒムカ政府には何かがあるのか？カレン連隊長がここまでやるほどの何かが…）
（父さんならきっと何か知ってる）
『もう、キリがないね』
『ん？どうした？』
『フブキ連隊長がこっちに来る。ちょうど正面』
『君たち現在の所属は？』
『えっと…あの現在は…』
『セト隊長が戦死したので』
『セトが戦死した？待ってくれ。君たちはカレンの指揮下にあるのか？』
『い、いえ！』
『フブキ連隊長、自分が説明します』
『なるほど。ではここにいるゲンマ以外の隊員は招集されなかったんだな』
『はい』
『そして今ユイトたちと行動を共にしているということはカレン側には付かない。そう解釈していいのかな？』
『その通りです』
『分かった。今は1人でも味方が欲しい。今から君たちは僕の部隊の所属とする』
『僕もまだ事態を把握しきれてはいない。確かなのはセイラン方面軍とその他一部の者が結託しこのスオウを襲ったということくらいだ』
『カレンの扇動によってね』
『市民まで巻き込むなんて…』
『今 逃げ遅れた市民を手分けして避難させているところだ。だが君たちには別のことをやってもらう。スメラギ評議会議長たちの安否を確認してもらいたい』
『評議会議長と議員数名が避難に遅れて今現在シェルターに向かっているらしい』
『えっ!?』
『既に怪伐軍、国防軍が向かったが連絡が途絶えたままでね』
『君が行けば議長も安心するだろう』
『分かりました』
『くれぐれも気を付けて。怪伐軍を見かけても味方とは限らない』
『依然としてセイラン方面軍に動きはありません。時間稼ぎでしょうか？』
『分からん』
（我々の動きを封じるのが目的…。何をしようとしている？カレン）
（兄さん…）
『大変なことになっちゃったね』
『街もこんな風に変わるなんて…』
『脳力が無い人たちにはいつもこういう世界が見えてるんだね』
『サイネットに繋がれませんからね、ベルペッパーは』
『ルカさん！』
『カレンの行方は？』
『まだ何も掴めてません』
『どこにいるのかも、この先何をする気なのかも』
『カゲロウやキョウカたちも消息は分かっていません』
『何？復旧した？』
『いやこれは…』
『カレン連隊長!?』
『兄さん！』
《盲目なるニューヒムカの民よ。そして全てから目を背けた愚かな者どもよ。私はカレン・トラヴァース。ニューヒムカの管理政治を否定し目覚めた者だ》
『えっなに？直ったの？』
『あっカレン様』
《盲目なるニューヒムカの民よ。そして全てから目を背けた愚かな者どもよ》
『えっ？』
《私はカレン・トラヴァース。ニューヒムカの管理政治を否定し目覚めた者だ》
《私の同志たちは志を同じくするセイラン市と共に歩む決意をした。哀れなニューヒムカの民よ 真実から目を背けるな。この国は狂っている》
《ニューヒムカ政府はサイネットで社会を発展させた。知っての通りサイネットの中心にあるのは都市コンピューター”アラハバキ”だ》
《そこには国民のほぼ全てである、脳力を持つ者のそれぞれの脳が繋がれている》
《それにより国民はあらゆる場所であらゆる情報を見聞きして利用して何不自由ない生活を送れている。だがそこに本当の自由はない》
『どうしちゃったの？』
《全ての情報は政府によって統制され国民は飼い慣らされている》
《直視するのだ。全ての人間は国家のため、政府のために生かされ利用されている家畜だ》
《体制を揺るがす人間を排除し、狂わせ、自らの手駒とし、従順な家畜を育てるだけのニューヒムカ政府に義はない》
《今こそニューヒムカ政府を倒すため立ち上がる時だ》
『そんな…』
『来る！』
『ユイト、お前はスメラギ評議会議長の所へ向かえ』
『ここは私たちに任せて』
『さぁ行って』
《目覚めよニューヒムカの民よ。セイラン市は人間の自由意志を守り 人間が真に人間らしく生きるための環境を提示する》
《そしてこの場を守ることを約束する。我らと共に歩む者に資格はいらない》
『大丈夫か!?』
『あぁ…他の怪異たちがまだ向こうに…。評議会議長たちが向かっているシェルターの方だ…』
『父さん！』
『もう決めたんだ！父さんが何と言おうと俺は怪伐軍に入る！』
『そもそも超脳力適性が低いお前には無理な話だ。現にその歳になってもスカウトされていないだろう』
『そんなの志願して訓練すればどうにかなる！どうにかしてみせる！』
『考えたことはあるのか？母さんが生きていたら何と言うか。喜ぶとでも思っているのか？』
（たとえ政府で何をしようと父さんは父さんだ）
《正式入隊おめでとう。やはりお前の怪伐軍入りには反対だが怪我だけはしないようにな》
《怪伐軍の一員ともなればお前も一人前だ。これを機に家のことや亡くなった母さんのことも話しておきたい》
《カイトも誘って今度一緒に食事でもしよう。また連絡する》
《私はセイランの重鎮に勝ち、一部の人間だけが利権を得る統制社会に反旗を翻した》
《これからはセイランを我が故郷とし、ニューヒムカの体制を打破するのだ》
《これから始まるのは隠蔽されていた支配からの脱却、革命戦争である》
《目覚めし者、目覚めようとする者よ！私のもとへ、セイランのもとへ集え！》
《共にニューヒムカの体制を討ち滅ぼそうではないか！》
『うわぁ！』
『早く奥へ！』
『なんだ？』
『はっ…』
『君は…』
『えっ？』
『カサネ？』
『どうしてここに…』
『父さん…？』
『はっ…』
つぶやきボタン…
カレン連隊長がなんか怪しい宗教にハマってしまったように見えるのだけど
でもニューヒムカ政府のやっていることが正しいとも限らないわけだしね
どちらが正しいか分かるまでどういう視点で見るべきか悩ましいところ
にしてもユイトのお父さんをカサネちゃんが刺したのは一体なぜなのやら
まだ確定ではないし、現れた時の感じはカサネちゃんっぽくなかったような？
あれは別人のなりすましなのか、それとも本人なのかちょっと気になるね
でもニューヒムカ政府のやっていることが正しいとも限らないわけだしね
どちらが正しいか分かるまでどういう視点で見るべきか悩ましいところ
にしてもユイトのお父さんをカサネちゃんが刺したのは一体なぜなのやら
まだ確定ではないし、現れた時の感じはカサネちゃんっぽくなかったような？
あれは別人のなりすましなのか、それとも本人なのかちょっと気になるね
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SCARLET NEXUS 5話 感想
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コメント…2021年夏アニメについて
-
- 2021年07月30日 20:45
- ID:MR81Me3p0 >>返信コメ
- カレン、クーデターやるデス!!
連隊長の本当の目的はクーデターだけとは思えないけど怪異と政府は何か関係あるのかな？
-
- 2021年07月30日 21:00
- ID:uAIm92Vi0 >>返信コメ
- クー・デタ
国家への一撃
-
- 2021年07月30日 21:08
- ID:yZZGcdNH0 >>返信コメ
- ついに記事のタイトルで遊び始めて草
どうせカサネは偽物なんだろ？
-
- 2021年07月30日 21:31
- ID:eJJ3Bp0M0 >>返信コメ
- その日、人類は思い出した。
奴らに支配されていた恐怖を・・・鳥籠の中に囚われていた屈辱を
って違うか。
何かカレンの演説がそれっぽかったから。
-
- 2021年07月30日 22:15
- ID:qh2FLCKE0 >>返信コメ
- クーといえばニャル子
-
- 2021年07月30日 22:45
- ID:Gy6DgU6t0 >>返信コメ
- > 何言ってんだこいつみたいな反応
クーデター派の意図が分かるのかと思いきやめちゃくちゃ抽象的（というより曖昧な）声明で何したいのか分からんとかなんのためのシーンなんだろあれ……
作中の反応もだけどメタレベルで見ても、話が進んだというよりどんどんわちゃくちゃになってる感じしかしなくてそろそろ脱落しそうだわ……
-
- 2021年07月30日 23:36
- ID:w3ghoorG0 >>返信コメ
- 徹底して具体的なことは口にしないのな
何が問題でそれが人々にどう不利益になっていてどう変えたらどう良くなるんだろうね
革命に酔ってる革命かぶれの小僧かよ
-
- 2021年07月30日 23:50
- ID:CNTzyG1H0 >>返信コメ
- カレンにとっては、このクーデターが成功しようが失敗しようがどっちでもいいのよ。
目的は別にあって、クーデターはあくまでも、そのための手段のひとつ。
-
- 2021年07月30日 23:53
- ID:CNTzyG1H0 >>返信コメ
- >>4
残念ながら、カサネは偽物でもないし、洗脳もされてないし、ユイトの後ろにせまる敵を攻撃にいったわけでもない。
-
- 2021年07月30日 23:56
- ID:Cjt6SNzN0 >>返信コメ
- 共産党の統制支配に革命だー？
ブレインイーターって、洗脳し放題な名前だな。
人民の脳が繋がれてるって、マトリクスみたいな人間家畜世界で、異世界みたいな方が本当の世界で真実を知ったーみたいな話かね。
-
- 2021年07月31日 00:25
- ID:TbQJl0IF0 >>返信コメ
- カサネちゃん！
現場に落ちてた凶器を拾っちゃダメなんですって！
拾っただけ、だよね？
-
- 2021年07月31日 01:14
- ID:wT0CarRc0 >>返信コメ
- 正直ユイトは善人過ぎるし達観しすぎて受け付けないんだよな。おかげでゲームはやる気失くして放置してる。
-
- 2021年07月31日 02:55
- ID:jHZjKfvy0 >>返信コメ
- 今回は擁護できない
ツグミって子は透視が能力なんでしょ？来る、って扉から出てくるならわかるが
一緒に向かって透視してくれたら敵との接触なるべく回避できそうなもんだけど
すっごい悠長に丁寧に一人ずつ喋ってるし全く危機感がｗ
-
- 2021年07月31日 06:51
- ID:0cgnT.Al0 >>返信コメ
- カレンの演説でクーデターを起こした理由などが知れると思ったらまさかの陰謀論者もビックリするような内容を語り出したのは正直笑ったわ
せめてその内容が信用できる証拠の一つでも提示すればいいのにそれもしないからそりゃ何言ってんだこいつみたいな反応に作中のキャラだけでなく視聴者もなるよ
-
- 2021年07月31日 11:18
- ID:njkSLtxl0 >>返信コメ
- これ、支那では配信出来ないよね。
-
- 2021年07月31日 12:56
- ID:3YSc3LKo0 >>返信コメ
- ・演説で新情報分かるのかと思ったら前回分かった情報しか出なかった
・ただでさえ話が分かりにくいのにバイザーで誰が誰か分からないの良くないし怪伐軍同士が戦う場合致命的
・回想シーン多すぎ回想いらないから話を進めて
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- 2021年07月31日 17:22
- ID:3JOmOV2v0 >>返信コメ
- >>14
扉が開いて登場、と思いきや上から来たのは笑った
いや確かに正面だけどさあ
-
- 2021年07月31日 17:25
- ID:fR6CatV.0 >>返信コメ
- >>4
ゲームでカサネルートやっても、この時のカサネの行動はマジでキチってるからなぁ……
-
- 2021年08月01日 07:21
- ID:twwrQwv40 >>返信コメ
- キャラに対する感情移入という点でゲームが強いのは
キャラを操作する中で自然とキャラ=自分という状態が成立することにあると思うんだけど
アニメはそれがなくあくまで視聴者としてそのキャラを観てるだけだから共感なり親近感抱かせるには今の描写では弱い気がする
-
- 2021年08月01日 11:23
- ID:57mvKhEy0 >>返信コメ
- >>13
詳しくは言わないけど、この後ユイトは死ぬんじゃないか？と思うくらいかなり酷い目受けるから・・・
-
- 2021年08月01日 15:27
- ID:ss1VYzic0 >>返信コメ
- えーとつまりメガゾーン23でBDがクーデター起こしましたよ、でいいのかな
とりあえず檜山キャラが演説下手なのは分かった
-
- 2021年08月01日 20:35
- ID:A6krkS.B0 >>返信コメ
- >>7
アニメ勢「ごちゃごちゃしすぎてわからん」
原作勢「(アニメは)ごちゃごちゃしすぎてわからん」
アニメの出来酷すぎてこれじゃ販促にもならんよ…
-
- 2021年08月01日 20:39
- ID:A6krkS.B0 >>返信コメ
- そもそも全12章のストーリーを1クールで収めきれるわけがない
せめて2クールやるべきだったな、もう遅いけど
-
- 2021年08月01日 23:42
- ID:f1FZl54Q0 >>返信コメ
- あのカッコ悪いマスクはグロにフィルターをかけるためのものだったのかｗｗ
-
- 2021年08月03日 06:17
- ID:dPsAKfGO0 >>返信コメ
- ゲーム原作かマルチメディア展開か知らないけど、
ゲームがらみはやっぱり大変だね
説明書やチュートリアルで説明することをアニメ本編でやらないといけないから
破綻しかかってるけど、ずっと説明セリフで尺取るわけにもいかんだろうなあ
-
- 2021年08月03日 13:38
- ID:HWPI.P170 >>返信コメ
- まあ圧倒的尺の足りなさはもうゲームやっててなんとなく察してたからもうこれはしょうがないよ、うん…
-
- 2021年08月05日 04:41
- ID:oNYykagm0 >>返信コメ
- クリンとドナンかな
…コメントについて…
※お気軽に、どなたでも書き込みOKです。
※「>>〇」「※〇」のようにコメント番号を指定することでアンカーの指定が可能です。
※コメントの書き込みが出来ない等の不具合報告やコメント削除依頼は、コチラより一言頂けると有難いです。
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