第284話「サスケ烈伝・地下室の秘密」
極粒子に関するさらなる情報を求めるサスケとサクラは、首都から宰相の使者が訪れる機会を狙い、研究所の所長・ザンスールの部屋にある地下室を探ることにする。サクラが宰相の使者に変化(へんげ)して時間を稼ぎ、ザンスールの目を欺いている間に、サスケが地下室へと潜入しようとするものの、作戦は簡単に進まずふたりは焦る。そんな中、ザンスールが会話の中である不穏な言葉を口にする。
サクラ「これが天体絵図…」
サスケ『そうか!これは尾獣だ』
「少しずつ極粒子に近づいてきたみたいね」
『だがまだこの天体絵図の情報が極粒子があるという地に降りし空とどう関係あるのかわからない』
「まだ調べていない怪しい場所はないの?」
『ザンスールの部屋の地下だ。しかしあいつの部屋は警備が厳重だ。何か手立てを考えないと』
「…そうだ!絶好のタイミングだわ。明日首都から宰相の使者がザンスールに会いに来るの」
『そうかその機に乗じて…』
「使者になりすましてザンスールと面会すれば地下に入り込むチャンスがあるはずよ」
ジジ『おっ!今日も当たりだ』
ペンジラ「げっマジかよ!」
『ヘヘヘ…俺の勝ちな』
「クソッ!でもよくわかるな。瑪瑙が雑居房に来るかどうかなんて」
『動物のことは結構わかるんだよ。彼女の趣味が乗馬だったからいろいろ教えてもらってさ』
『おおガンノ。その枝ちょっと貸してくれるか?』
「何やってんだよ!?危ねえだろ!」
『大丈夫だよ。瑪瑙は規則に違反しない限り攻撃してこないから』
『ほ~らおいで~』
「ホントに来た!」
「なんで?」
『コイツよくアーモンドの木の下で丸まってるだろ?実を食らうわけでもないのに。きっとにおいが好きなんじゃねえか?』
『今なら触れるぜ』
「ムリムリムリ!絶対ムリ!」
『サスケは?』
『右腕までなくなったら困る』
『お前らつれねえなぁ』
ガンノ「ホントに大丈夫なんだろうな」
『おっガンノさすが年長者!ゆっくりだぞ』
「おお…」
「俺も…ちょっとやってみようかな」
『おおいいぜ。ほら』
サスケ『戻れ!!』
「うおおっ!?」
「アイツなんでいきなり…直前までおとなしかったのに…」
『足だ。ペンジラが鉄格子に近づいたときつま先が房から出ていた』
「ええっ!?手はよくて足はダメなのかよ!」
ジジ『瑪瑙にとって“出る”の基準が足が床についたかどうかなんだろ』
「貴重な油をムダにしおって」
「俺がやったわけじゃないだろ!」
「お前が蹴ったんだろうが!」
「なんの騒ぎだ!お前ら何かやったのか?」
『いえ。この2人がケンカしただけで。すみませんお騒がせして』
「ったく…また騒いだらタダじゃおかねえぞ」
『ようこそいらっしゃいました。ザンスール様から執務室にご案内するように仰せつかっております』
『どうかしました?』
「あ…いえ。てっきり強面の男性が出てくるとばかり」
『こんなところですからね。どうぞこちらへ』
「申し遅れました。私、宰相からザンスール様へ言伝をあずかってまいりました官僚のフンダルと申します」
『宰相様からのご用件はどのような?』
「それが私も詳しく知らないのです。ただ宰相からは進捗を聞いてくるようにとだけ」
『進捗…何についてですか?』
「わかりません。そう言えばわかるとしか」
(使者に内容までは言わないか)
『ザンスール様とお会いになるのは初めてですか?』
「正式には。ただ宮殿においでになった際に何度かお見かけしました」
『最後にザンスール様が首都を訪問したのはいつでしたっけ?』
「たしか去年の夏ですね。その際王宮で侍女として働いている私の妻がザンスール様の担当につかせていただいたんですよ」
『こちらです。中へどうぞ』
「え?」
『うまくいった?』
『ああ。目が覚めた時コイツは何も覚えていない』
『じゃあ昨日の計画通り。私がこの人になりすましてザンスールと面会して時間を稼ぐわ』
『頼む。そのあいだにヤツの部屋の地下室に潜入して極粒子の手掛かりを探す』
『そういえばザンスールの義眼のことだけど医務室にある資料を調べてみたら弱点があることがわかったの』
『烈陀国の義眼技術は義眼を媒介して他人の眼の能力を移植する術。だから幻術とかにはかからないけどものは見えている』
『ただ義眼の構造上の問題で下側の視界が狭いらしいのよ』
『そこに死角があるということか』
『そう。でも気をつけて。個人差があるかもしれないし』
『では早速』
『失礼します。すみません迷子になってしまって』
「いえ。遠いところからご足労いただきありがとうございます」
「いえ。遠いところからご足労いただきありがとうございます」
『はじめまして。フンダルと申します』
「宰相様はご健勝ですか?もう半年以上お会いしていませんが」
『お元気ですよ』
「それはなによりです」
サクラ(あそこが地下への入り口ね)
「マナリ女王はそろそろ公務にも慣れられた頃でしょうか?」
『ええ…』
『おや?雨が降り出したようですね』
「うん?」
「雨など降っていませんよ」
〈カツン〉
(しまった!)
「見間違いでしょう」
サクラ(見えてない)
『長旅の疲れがまだ残っているようです』
「無理もない。ここは首都から遠いですから」
「ところでフンダルさん。杖はどうしたんですか?」
『!!』
「この部屋に入ったときは持っていましたよね?見当たらないようですが」
『あ、ああ…』
『杖ならここに』
「ああそこにありましたか。失礼しました」
「そういえば首都では水不足が深刻だと聞きましたが」
『ええ。ですが王宮には優先して食料がまわされるので実感がありません』
「そうですか」
(サスケくん大胆すぎる!)
(このまま気づかれないようザンスールの注意を引きつけておかないと)
『実は私は昨年の夏ザンスール様にお目にかかったことがありまして』
「そうですか。それは失礼しました。去年の夏というと先王が亡くなられてすぐの頃ですね」
「マナリ女王はまだお若いし宰相様もさぞお忙しくしておられるでしょう」
(サスケくん早く…!)
サウケ(チャクラでかたどった鍵穴のイメージで鍵を土で生成する)
「フンダルさん」
『あ…はい』
「そろそろ宰相様のご用件をお聞きしましょうか」
『あ…ああわかりました』
「どうかしましたか?この部屋に何か気になることでも?」
『思い出しました!!』
『実はザンスール様が滞在されたときにお世話をさせていただいた侍女は私の妻でして…アハハハ…』
「フンダルさんご用件を」
『あ…ああそうでしたね』
『不思議なのですが今回の言伝はたったひと言。「進捗は順調か」と』
「宰相様らしい」
「順調ですよ。すでに首都に戦力を送る見通しはついている。とお伝えください」
『承知しました』
『ちなみに戦力というのはいかほど?』
「フンダルさん」
「あなたはただの通信役でしょう?具体的な数字を教えるわけにはいきませんよ。心配なさらずとも宰相様は把握しておられますから」
〈カチリ〉
「ん?」
『失礼しました!!』
『出過ぎたマネをしてしまい申し訳ありません!』
「いえ、わかっていただければいいのですよ」
『ふう…』
(首尾よく極粒子の手掛かりが見つかればいいが)
〈バササ…〉
(羽根の音?)
『ここはいったい…』
『大量の鶏と大量の化石…』
『これは…!』
『本日はありがとうございました』
「では宰相様によろしくお伝えください」
(本棟の裏につながっていたのか)
(極粒子の手がかりは見つからなかったがひとつ謎が解けた)
(ザンスールの地下室にあったもの。それは囚人たちに掘り出させた大量の化石と大量の鶏)
(そしてあの怪しげな祭壇。つまりあそこでおこなわれているのは…)
(穢土転生)
「グオオオ~!」
(穢土転生…)
(生贄と死んだ人間のDNAを使って死者を現世に蘇生させる禁術)
(なぜこの国に竜獣がいるのか)
(その答えは穢土転生だったというわけか)
(さっきの通路はコイツらを外に出すためのものだったんだな)
(傷が治っていない…)
「グオオオ!」
(それに札がない)
(穢土転生で蘇らせた死者を意のままに操るには頭に札を埋め込む必要がある)
(コイツがザンスールの命令を受けて動いているのは間違いない)
(厳密には穢土転生とは違う術だとしても基本理論は同じはず)
(だったら強引に術を上書きしてこちらに従わせることも不可能ではないはず)
「グオオオオ!!」
『その怒り 傷が痛むせいか?』
〈バンッ〉
『安心しろ。霧状にした水で過冷却状態を作り出しただけだ。傷口を冷やすためにな』
〈グチャッ!〉
『瑪瑙 俺の話を聞け』
『お前が怒るのも当然だ。何億年も気持ちよく寝ていたところを無理やり起こされたんだからな』
『だから元いた場所に戻りたくないか?俺なら戻してやれる。でもそのためにはお前の協力が必要だ』
〈グッ!〉
(直接舌の粘膜からチャクラを流し込む!)
(幻術を上書きできたか…?)
『瑪瑙』
〈パチッ〉
「グルル…」
『わかった瑪瑙。今日は帰って休め』
「ココココケー!」
「コケッ!」
「もうすぐだ。もう少しすればあれが手に入る」
「そうすれば我が竜獣の軍勢を止めることは不可能だ」
つぶやきボタン…
穢土転生がこんなところにも…ていうか人じゃなくても蘇らせられるのね!
囚人を改造して竜獣化させてるのかと思ったけどまだマイルドか
メノウに懐かれるサスケはちょっと和むw
あのメノウ、ピンチになったら助けてくれそう
ていうかジジってザンスール側だったのかな…あの髪型はそうだよね…
囚人を改造して竜獣化させてるのかと思ったけどまだマイルドか
メノウに懐かれるサスケはちょっと和むw
あのメノウ、ピンチになったら助けてくれそう
ていうかジジってザンスール側だったのかな…あの髪型はそうだよね…
「BORUTO -ボルト-」第284話
ヒトコト投票箱 Q. 穢土転生… 1…好き
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コメント…NARUTO / BORUTOについて
-
- 2023年01月25日 23:00
- ID:RVTeFl0C0 >>返信コメ
- 卑劣様の術はやはり卑劣過ぎるな…
-
- 2023年01月25日 23:04
- ID:X8JKkJaX0 >>返信コメ
- 漫画版の範囲にもう追いついちゃったんだけど
-
- 2023年01月25日 23:11
- ID:kbxlgsMI0 >>返信コメ
- 竜獣は傷の治りが遅かったり札が埋め込まれてないあたりサスケの言うように穢土転生とは理屈が同じだけで別の術で蘇らせたっぽいけど、穢土転生でも人間以外の生き物を蘇生させることって可能なのかな。
-
- 2023年01月25日 23:19
- ID:Ag2kUU1T0 >>返信コメ
- ナウシカスケェ…
-
- 2023年01月25日 23:26
- ID:0ZP.3GER0 >>返信コメ
- たまたま穢土転生と同系統の術を開発したってだけで卑劣様は関係ないのでは?
-
- 2023年01月25日 23:27
- ID:mN.uMDV30 >>返信コメ
- ザンスールさん、後ろ、後ろ…
往年のギャグじゃねーかよ
-
- 2023年01月26日 02:16
- ID:BZipxsud0 >>返信コメ
- エドテンは戦争で沢山の忍びが見ちゃったからコピー出来るヤツがいてもおかしくないわな
-
- 2023年01月26日 06:53
- ID:F4Qv7GgB0 >>返信コメ
- 事件解決後
サラダ「おかえりなさい」
サスケ「サラダ、土産だ」
サラダ「え、なになに?」
サクラ「我が家のペットの瑪瑙よ」
瑪瑙「きゅあ〜」
サラダ「!?」
-
- 2023年01月26日 08:14
- ID:HUkRqw6A0 >>返信コメ
- 協力者はジジだな
サスケェと同じ囚人服だったし後ろ姿の時に木の枝?の隙間からトサカみたいな金髪が見えた
-
- 2023年01月26日 10:23
- ID:cItxb0mu0 >>返信コメ
- ザンスールは竜獣を復活させる喜びもあるだろうな
先王が健在なら戦争計画も無かったろうし
-
- 2023年01月26日 11:33
- ID:WglgT6nG0 >>返信コメ
- NARUTO世界の魂ってどうなってんだろうな
生まれ変わりとかあるのに、恐竜がいた時代の魂すら呼び戻せるって
-
- 2023年01月26日 11:39
- ID:fHgZjB.z0 >>返信コメ
- 漫画の方読んでるから特に新鮮味はないなと思ってたけど、
ちょっと話の流れ変えてて面白かった
サスケに懐く瑪瑙かわいい
-
- 2023年01月26日 12:25
- ID:jxBlRge20 >>返信コメ
- >>2
もともと小説1巻分だから内容的には4話くらいでも行けた
今回が少し尺長めに取った感じ
漫画は1巻か2巻くらいに収めるんじゃない?
-
- 2023年01月26日 12:30
- ID:jxBlRge20 >>返信コメ
- >>11
エドテン自体は魂とかあまり関係なく一定量のDNAがあればいい訳だから、DNAの塊である化石があれば充分。
ミナトや猿飛、柱間扉間は屍鬼封尽で魂が隔離されてたし、それ以外のエドテンは基本死体を入手して復活させてるから。
-
- 2023年01月26日 12:52
- ID:ZcrYTzxA0 >>返信コメ
- 杖は漫画だと静かに投げてたけど転がるように改変したのか
-
- 2023年01月26日 14:27
- ID:Qm3qP0ox0 >>返信コメ
- 本編とは関係ないけどED映像少し変わったね
-
- 2023年01月26日 19:00
- ID:sO3tUIJV0 >>返信コメ
- >>11
ザンスールの術は穢土転生に似た術としか言われてなくね?
違う術なら魂を呼び寄せてるわけでは無い可能性もあるってばよ
-
- 2023年01月26日 19:31
- ID:7rf4EQXR0 >>返信コメ
- サスケとかいう何しても面白い男
-
- 2023年01月26日 21:58
- ID:jxBlRge20 >>返信コメ
- >>17
11は別に穢土転生がそこまでできるのかなんて話はしてないんよ
ナルト世界の魂の在り方について疑問にしてるんだから
別の呪文だろうとどういう仕組みなんだろうねって話よ
-
- 2023年01月26日 23:07
- ID:Om.esVEN0 >>返信コメ
- 実際の所は復元術なんだろうな。穢土転生に似ているけど似て非なる術と
化石が遺伝子情報だけでなく魂の代わりにもなっているのかな
-
- 2023年01月27日 12:04
- ID:lNTIpApG0 >>返信コメ
- サクラちゃんかわいい
クリムゾン読んでくる
-
- 2023年01月27日 18:08
- ID:GRfSsdI40 >>返信コメ
- >>21
やめろやめろ
てか他でも同じコメしてた人かな?
-
- 2023年01月27日 19:23
- ID:vLAW.otR0 >>返信コメ
- >>19
穢土転生じゃないとしたら>>11「恐竜がいた時代の魂」という前提が崩れるから魂の有り方は関係ない
穢土転生で復活してるのは亡くなってから約50年以内の人物だからまだ生まれ変わってないということで説明が付く
50年以内の人物なのは単にカブトがDNAが入手できたのがそれくらいの時間が限界ということで深い意味は無いんだろうけど
-
- 2023年01月27日 23:22
- ID:zJGRSWC50 >>返信コメ
- >>16
黄さんの所のスタッフがコロナで完全版が完成するのに時間がかかったららしい
本編もかなりギリギリらしいね
甲田監督は原作回に回ってこっちにはノータッチらしいし
他の作品では放送延期が出て来ているからBORUTOも心配
-
- 2023年01月29日 11:17
- ID:syIs3xyD0 >>返信コメ
- 面白かった良いお話ですね。
-
- 2023年01月30日 11:06
- ID:80SKzMCU0 >>返信コメ
- >>23
恐竜がいた時代の魂をどうやって呼び寄せてるんだって話をしてるだけだから、特定の効果範囲を聞いてるわけじゃない。
別の魂とか、チャクラで動かしてるとかなら分かるけど
…コメントについて…
※お気軽に、どなたでも書き込みOKです。
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